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ロケット発射数秒、飛び散る破片 見学会場に悲鳴、山林から炎も

 ロケットは発射から数秒後に空中で爆発した。機体の破片とみられる物体が落下し、周辺の山林からはオレンジ色の炎も上がった。和歌山県串本町の発射場近くに開かれた見学会場には13日朝早くから発射を待ちわびる人たちが続々と集まったが、打ち上げ失敗のアナウンスに会場内からは悲鳴が漏れた。

見学場で小型ロケット「カイロス」1号機の打ち上げを待つ人たち=13日午前9時1分、和歌山県串本町
見学場で小型ロケット「カイロス」1号機の打ち上げを待つ人たち=13日午前9時1分、和歌山県串本町

 打ち上げから約5秒後、機体は上空で激しく爆発。白煙を上げ、破片とみられる物体が周辺に飛び散った。
 見学会場の一つ、串本町の「スペースポート紀伊」から南西約2キロの田原海水浴場。カウントダウン後、煙がもくもくと立ち上り地鳴りのような音が響いたが、空高く打ち上がるはずの機体の姿はなかった。
 宇宙関係の進路を志す愛知県岡崎市の高校2年岡田陽光さん(17)は「覚悟はしていたが、ショックは大きい。機体が見られず残念だが、諦めないで頑張ってほしい」と語った。
 串本町近くの那智勝浦町のホテルに設置された記者会見場。報道陣や宇宙事業会社スペースワンの関係者が中継映像を固唾をのんで見守った。打ち上げ後、スペースワンの広報担当者は「情報確認中」と言葉少なに繰り返すだけだった。

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