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拘束テロ犯4人は外国籍 ロシア発表 ISが乱射動画

 モスクワ郊外のコンサートホールで22日に起きた銃乱射テロで、ロシア内務省は23日、ウクライナ国境の西部ブリャンスク州で実行犯として拘束された容疑者4人は全員外国籍で、ロシア人ではないとした。過激派組織「イスラム国」(IS)は、襲撃の様子を撮影したとする動画を公開。ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアが責任をウクライナに転嫁しようとしていると非難した。

銃乱射があったモスクワ郊外のコンサートホール「クロッカス・シティ・ホール」で、犠牲者を悼んで供えられた花=24日(タス=共同)
銃乱射があったモスクワ郊外のコンサートホール「クロッカス・シティ・ホール」で、犠牲者を悼んで供えられた花=24日(タス=共同)

 ISは23日、襲撃の様子とする約1分半の動画を系列メディアで公開した。実行犯とみられる数人の男が写っており、銃を乱射したり、床に倒れた人を刃物で切り付けたりしていた。ISは動画公開に先立ち、戦闘員4人が「多数のキリスト教徒を襲撃し、少なくとも300人を殺傷した」との犯行声明を系列メディアで発表した。
 ロシアのプーチン大統領は23日の動画演説で、襲撃を「野蛮なテロ」と断じ、実行犯4人を含む11人を拘束したと公表。実行犯らがウクライナに越境する「窓口」が用意されていたと主張した。
 ゼレンスキー氏は23日の動画声明で、プーチン氏が銃乱射の発生翌日まで発言しなかったことに触れ「どうすればウクライナに罪をなすりつけられるか考えていた」と指摘した。ウクライナ侵攻を続けるプーチン政権が「国内のことに対処できていない」とも述べた。
 モスクワ州知事は23日夜、救出活動を終えたと通信アプリで発表。133人の遺体を収容、107人が入院し、医師が救命活動を続けているとした。50人の遺体の身元を暫定的に特定し、遺族が確認すると述べた。死者は増える恐れがある。
 ロシア通信などによると、尋問の様子とされる動画で容疑者4人はロシア語が下手で、うち1人はタジク語通訳を介して話し、通信アプリを通じて報酬50万ルーブル(約82万円)で犯行を持ちかけられたと答えた。
 (共同)

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