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「政治とカネ」問題 国会で29日から本格論戦

 国会は29日、衆参両院の予算委員会で「政治とカネ」の問題に関する集中審議を行う。岸田文雄首相と関係閣僚が出席。野党側は自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件を徹底追及する構えで、内閣支持率の低迷に苦しむ首相の政権運営は厳しい局面が続きそうだ。=関連記事2面へ
 26日召集の通常国会は、野党の要求を踏まえて集中審議の日程を優先。召集日が通例となっている首相の施政方針演説など政府4演説は30日にずれ込んだ。衆参両院での各党代表質問は31日からの3日間の日程で行われる。
 自民党は召集直前の25日、派閥の政治資金パーティー禁止や外部監査の導入などを盛り込んだ政治改革の中間取りまとめを了承。首相は26日の党両院議員総会で「強い覚悟を持ってこの国会に臨みたい」と力を込めた。
 ただ、中間取りまとめでは焦点の派閥全廃に踏み込まなかった。安倍派や二階派だけでなく、首相が会長を務めた岸田派も関係者が立件されたものの、実態解明に向けて党独自で調査に乗り出す気配は乏しい。世論の動向を「様子見」する姿勢も目立つ。
 高額のキックバック(還流)を受けた安倍派幹部の処分についても、党としての対応は保留したままとなっている。
 これに対し、野党は衆参予算委などでの論戦を通じ、政治改革に対する岸田政権の「及び腰」な態度をあぶり出したい考えだ。26日の与野党国対委員長会談で、立憲民主党の安住淳国対委員長は、裏金事件に関与した自民党の全国会議員名を公表するよう要求。拒否する場合は、今後の審議日程に応じない可能性を示唆した。

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