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ボランティアの活動が本格化【能登地震】

 能登半島地震に伴って石川県が登録を受け付けたボランティアが27日、七尾市と志賀、穴水両町の3自治体で活動を始めた。当面は金沢市内からバスで移動し、日帰りでがれきなどの災害ごみの片付けや運搬などを実施。特に被害が激しく受け入れ態勢が未整備の輪島、珠洲両市など半島先端部での活動は今後の課題だ。県は要望を調査しながら受け入れを検討し、復興や生活再建に向けた支援を本格化させる。
 県によると、27日は志賀町43人、七尾市17人、穴水町15人の計75人が活動。事前にボランティア登録した人から募集した。25日時点の登録者は全国約1万4500人。
 東京都北区から七尾市に駆け付け、熊本地震などでもボランティア経験がある会社員加藤優希さん(29)は「家電や家具は使えなくなっているものが多かった。トロフィーといった記念の物や、思い出の品もあって悲しい気持ちがした。自分ができることを精いっぱいやりたい」と話した。
 参加者は「石川県ボランティア」の目印が付いた青い服を着用し、2人一組で被災家屋から水にぬれた畳などを搬出。1926年創業のしょうゆ店では、雪に埋もれた外壁の破片が短時間で片づけられ、女将(おかみ)の鳥居正子さん(69)は「自分だけじゃとてもできなかった」と何度も感謝を口にした。
 活動前に県庁で開かれた出発式では馳浩知事が「温かい思いに感謝している。皆さん自身も体調に気を付けてほしい」と参加者を激励した。

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