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⚾強肩強打 注目の捕手・鈴木叶(常葉大菊川)夢再び叶える夏に センバツ出場 U18代表候補合宿で自信【しずスポ】

 群を抜く強肩とセンスあふれるディフェンスワーク、通算本塁打は20本を超え、世代屈指の捕手として注目される常葉大菊川の鈴木叶。今春初めて甲子園の土を踏み、U18(18歳以下)日本代表候補強化合宿にも参加した。二つの出来事は自らに大きな自信と課題をもたらした。全国高校野球選手権静岡大会は2日に開幕。「もう一度あの舞台に」。全ての経験を血肉に、背番号2が最後の夏に挑む。

春のセンバツで1安打を放った常葉大菊川の鈴木=3月、甲子園
春のセンバツで1安打を放った常葉大菊川の鈴木=3月、甲子園
選抜初戦の専大松戸戦に臨んだ鈴木叶(左)=甲子園球場(写真部・宮崎隆男)
選抜初戦の専大松戸戦に臨んだ鈴木叶(左)=甲子園球場(写真部・宮崎隆男)
選抜初戦の専大松戸戦に臨んだ鈴木叶=甲子園球場(写真部・宮崎隆男)
選抜初戦の専大松戸戦に臨んだ鈴木叶=甲子園球場(写真部・宮崎隆男)
春のセンバツで1安打を放った常葉大菊川の鈴木=3月、甲子園
選抜初戦の専大松戸戦に臨んだ鈴木叶(左)=甲子園球場(写真部・宮崎隆男)
選抜初戦の専大松戸戦に臨んだ鈴木叶=甲子園球場(写真部・宮崎隆男)


 「これだけできるんだ」。3月22日、甲子園球場。専大松戸(千葉)との選抜大会初戦で鈴木は確かな手応えを得た。変化球のタイミングで二盗を試みた走者を完璧な送球で補殺。終盤の一、三塁のピンチには重盗を予測した三塁送球で失点を防いだ。先発久保綾哉を引っ張り、初回以降を無失点に封じた配球でも存在感を示した。
 一方、打撃には悔いが残る。プロ注目右腕平野大地から1安打を放ったものの、初回の好機で左飛、六回無死一塁では併殺打に倒れた。トップレベルに屈し、「こういう投手を打てなければ」と反骨心が芽生えた。
 全国の猛者と渡り合うには何が必要か。自分の現在地を知る上で代表候補の合宿は絶好の機会になった。高校ナンバーワン捕手の呼び声高い堀柊那(兵庫・報徳学園)からは強くて正確なスローイング、投手を鼓舞する声掛けなど学びが多かった。ただ「負けているとは思わなかった」。
 驚いたのは各打者の打ち損じが少ないこと。一線級の投手の球を的確にミートする能力をマスク越しで目の当たりにし、実戦無安打に終わった自身との差を痛感した。
 生まれた課題は打撃の確実性。「一球でどれだけ仕留められるか」。夏に勝ち上がるための答えを見いだし、今は懸命にバットを振り込んでいる。
 クライマックスは目前に迫っている。「ここ一番で打てる打者、最少失点に抑える捕手になる。チームの勝ちだけにこだわっていきたい」。揺るぎない目標を追い、晴れ舞台で再び躍動する日を思い描いている。

 すずき・きょう 2006年3月21日生まれ。掛川市出身。小学1年時に地元の西山口野球少年団に入団。中学硬式野球の浜松南リトルシニアでは1年冬に内野手から捕手に転向した。3年春夏は全国8強入り。高校2年の春から4番捕手に定着した。二塁送球が2秒を切る強肩が持ち味で、プロのスカウトからも注目されている。

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