⚾強肩強打の鈴木叶捕手（常葉大菊川高）「楽しみ」　吉報届け　２６日ドラフト会議

運動部　吉沢光隆

　２６日に迫ったプロ野球・ドラフト会議。常葉大菊川高の鈴木叶捕手は、下級生とグラウンドで汗を流しながらその時を待っている。「楽しみな気持ちが大きい」。１２球団から調査書が届き、いよいよと実感が湧いてきた。

　抜群の強肩と、長打力が魅力の捕手として早くから注目されてきた。３年春には選抜を経験して攻守でスケールアップ。順調な成長曲線を描いてきた。
　だが今夏は悔しさが残った。静岡大会初戦直前の練習試合で左手首を痛め、万全とは程遠い状態に。３回戦から強行出場したが、準々決勝で敗れ「チームに申し訳ない気持ちだった」。
　部活動引退後は手首の治療に時間を割き、同時に走り込みなど基礎的な体作りに専念。けがは順調に回復し技術練習も徐々に強度を高めていくという。「走攻守で活躍できる捕手を目指す」。理想を追求しプロの舞台で勝負するつもりだ。
　（吉沢光隆）
　常広、細野、西舘　東都エースに１位候補がずらり
　指名が予想される大学生、社会人の有力選手を探った。特に大学生投手は好素材が多く、東都大学リーグのエースクラスに１位候補がひしめく。全日本大学選手権を制し、春秋のリーグを連覇した青学大は常広羽也斗と下村海翔の二枚看板を擁する。
　球威と鋭いフォークボールが武器の常広には、既に広島が１位指名を公表している。下村は速球、変化球とも質が高い。
　１５０キロ台後半の速球が持ち味の左腕、細野晴希（東洋大）は複数球団指名もあり得る。身長１８５センチの大型サウスポー武内夏暉（国学院大）は将来性豊かで右腕の草加勝（亜大）は制球力とスタミナに優れる。西舘勇陽（中大）と西舘昂汰（専大）も即戦力候補に挙げられる。
　東都以外では古謝樹（桐蔭横浜大）上田大河（大商大）村田賢一（明大）岩井俊介（名城大）らも高い完成度を誇る。
　野手は東京六大学リーグ通算１９本塁打の広瀬隆太（慶大）や、打撃が勝負強い上田希由翔（明大）の両内野手も上位指名が有力視される。強肩とリードが武器の進藤勇也（上武大）は大学随一の捕手だ。
　社会人では巧みなバットコントロールを誇る外野手、度会隆輝（ＥＮＥＯＳ）の評価が高い。かつてヤクルトでプレーした父博文さんの背中を追う。