⚾浜松城北工　接戦制す　高校野球静岡大会１回戦

浜松総局　小林千菜美

浜松城北工―浜松湖東　９回表、最終打者を抑えて喜ぶ浜松城北工の佐藤（左）と和久田＝浜松球場（浜松総局・山川侑哉）

　▽１回戦（浜松第１試合）
浜松湖東
００４００００００―４
１００１０１２０×―５
浜松城北工
▽二塁打　市野、飯田（湖）　▽暴投　佐藤（城）
▽試合時間　３時間

　【評】浜松城北工が着実に得点を積み重ね、浜松湖東に逆転勝ちした。
　城北工は３―４の七回１死二、三塁から沢田の右犠飛で追いつき、和久田の中前打で勝ち越した。主戦佐藤は１２安打を打たれるも、粘り強く投げ抜いた。
　湖東は三回に市野の適時二塁打などで４点を奪ったが、リードを守りきれなかった。
　３週間前　けがから復帰　佐藤が粘りの完投
　浜松城北工の主戦佐藤が粘投で接戦をものにした。九回表２死一塁、二ゴロで最後の打者を打ち取ると、七回に決勝適時打を放った女房役の捕手和久田とハイタッチした。
　絶対的エースは１２安打を許したが、１６５球１１奪三振の完投。昨夏はベンチ入りするも右肘のけがで未登板。昨秋に復帰したが今春に再びけがに苦しみ、復帰したのは約３週間前だった。三回に４点を献上して逆転されるも、四回以降は立ち直り、無失点に抑えた。「変化球を使い、リズム良く投げられた」と振り返った。
　八回の走塁で左足をけいれん。治療のため試合は中断したが、試合勘を戻すために最終回のマウンドに登った佐藤。先頭を四球で歩かせると、和久田から「一人ずつ、丁寧に」と激励され、最後の力を振り絞った。「次も先発できるように調整したい」。佐藤は言葉に力を込めた。