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大自在(7月30日)「とにかく暑い」

 連日の猛暑。総務省消防庁によれば、7月の熱中症の救急搬送者は既に2万人を超えたという。そんな中、熱い戦いを繰り広げる夏の高校野球。きのうは静岡大会の決勝が行われ、浜松開誠館が東海大翔洋を下し、初の甲子園出場を決めた。
 「とにかく暑いです」。甲子園の取材で印象に残っている言葉だ。大勢の報道陣とテレビカメラの照明に囲まれ、室内練習場はまるでサウナ。選手の声はぐったりしていた。プロ野球の巨人や米大リーグのヤンキースなどで活躍した松井秀喜さんが、星稜(石川)で甲子園のヒーローだった30年ほど前の話。
 暑さに耐えて頑張る。それが高校野球だと思っていた時代。「今は当たり前ではない。真夏に連日、試合をやったら体の負担は避けられない」。松井さんが先日、スポーツ紙に答えていた。連戦で故障し、その後の人生が変わってしまうことを危惧する。
 高校球児の健康を守るため、酷暑対策、熱中症対策は欠かせない。日本高野連は、白スパイクの使用解禁、タイブレーク制や投手の球数制限などを導入してきた。
 今年はさらに、試合の5回終了時に10分間のクーリングタイムを設けた。登録選手も18から20人に増やす。だが、検討されていた気温の高い昼の試合を避ける朝夕2部制の導入については、見送られた。
 松井さんは前述のインタビューで、甲子園の日程にも言及。「夏休みいっぱいを使って、前半、後半のような2部制にすれば」。試合間隔を空けて、万全な体調で臨んでほしい。実現性はともかく、一考の余地はあるだろう。

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