テーマ : 高校野球 静岡

⚾最強ノーシード翔洋 19年ぶり甲子園あと一歩 高校野球静岡大会

4回途中で甘田にマウンドを託す東海大翔洋の先発・小根沢(左)
4回途中で甘田にマウンドを託す東海大翔洋の先発・小根沢(左)
9回裏東海大翔洋2死一、二塁、松本が中前に適時打を放つ。捕手新妻
9回裏東海大翔洋2死一、二塁、松本が中前に適時打を放つ。捕手新妻
4回途中で甘田にマウンドを託す東海大翔洋の先発・小根沢(左)
9回裏東海大翔洋2死一、二塁、松本が中前に適時打を放つ。捕手新妻

 諦めない―最終回に松本適時打  ゲームセットの整列が解けると、東海大翔洋ナインはグラウンドに崩れ落ちた。大会屈指の相手投手から14安打を放ち、8点を奪ったものの、19年ぶりの甲子園へあと一歩届かなかった。
 最後まで諦めない姿勢を見せたのは最終回だ。代打木田からの3連続単打で意地の1点を返した。途中出場ながら、この日3安打3打点の活躍で九回に適時打を放った松本は胸を張る。「(最終回は)2アウトだったが、最後だと思わなかった」。4点差まで迫り、楽勝ムードだった相手を慌てさせた。
 2000年夏の甲子園で東海大浦安(千葉)を率いて準優勝した森下監督が就任して3年目。原前監督(現東海大相模監督)が21年に到達した県準優勝までこぎ着けた。指揮官は「打撃でもポジショニングでもそれぞれの役割を考えることができるようになった」と成長に目を細める。四、八回の集中打はその成果の現れだった。
 ノーシードから勝ち上がり7試合で本塁打は1本のみだが、決勝でも互角の打ち合いをしたのは胸を張っていい。「つないでいけば大きいのを打たなくても勝てる」と指揮官。何点を先行されても、地道にはじき返す打撃は、静岡の高校野球ファンに新たな翔洋の姿を印象づけた。(名倉正和)  投手陣 攻略される  東海大翔洋が惜しげもなくつぎ込んだ4投手が次々と攻略された。森下監督は「全員投げさせて相手に捉えられたのは力負け」と相手打線をたたえるしかなかった。
 先発のマウンドには今大会20回を投げて自責点4と安定していたエース左腕小根沢を送り込んだ。だが甘く入ったスライダーがことごとくはじき返される。初回に1点を失い、二回に相手に打たれた適時二塁打もスライダーだった。四回途中で降板した左腕は「長いイニングを投げたかった」と目をはらした。
 右腕松永とともに、今大会を支えたサウスポーは「負けた悔しさを後輩は分かっている。引っ張っていってほしい」。甲子園まであと一歩及ばず、真夏の草薙を後にした。
 

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