⚾静岡　劣勢はね返し、日大三島に逆転勝ち　主将松下球、不振抜け３安打　春季高校野球県大会準々決勝

運動部　吉沢光隆

静岡―日大三島　４回裏静岡１死二、三塁、同点となる適時三塁打を放ち喜ぶ松下球＝あしたか球場

静岡―日大三島　４回裏静岡１死二、三塁、同点となる適時三塁打を放つ松下球＝あしたか球場

　▽準々決勝（あしたか第１試合）
日大三島１１００００００１―３
静岡　　０００３０００３×―６
▽三塁打　松下球（静）▽二塁打　松下緑（静）▽暴投　関野（日）
▽試合時間　２時間８分

　【評】静岡が中盤に劣勢をはね返し、日大三島に逆転勝ちした。
　２点を追う静岡は四回、松下球の２点適時三塁打で追い付き、続く高木がスクイズを決め勝ち越した。八回にも松下緑、鈴木の適時打などで３点を加え勝負を決めた。
　日大三島は序盤に得点して主導権を握ったが、投手陣が要所で踏ん張れなかった。

　松下、７番降格に奮起　絶好機で大仕事
　不振に苦しんだ主将が要所で大仕事を果たした。静岡の松下球は２点を追う四回１死二、三塁で打席に立ち、初球を強振。右翼線への同点の適時三塁打を放ち「迷惑をかけてきたので結果を出せて良かった」と塁上で喜びがあふれた。
　絶好機にも冷静だった。前の打席で直球を安打にしたことから、初球は変化球がくると予測。狙い通り、甘く入ったスライダーを捉えた。主将の活躍でチームに勢いが生まれ、続く高木が難しい球に食らいつきスクイズ成功。八回にも集中打で加点した。
　本来は１番打者。だが、前日に３三振するなど今大会は当たりが止まり、この日は７番に下がった。それでも「打順に関係なく貢献する」と邪念を払い３安打。池田監督は「力みなくバットが出て、良い打撃をしてくれた」と活躍をたたえた。
　６年ぶりの春制覇が視界に入り、松下球は「冷静さを失わず、自分たちの野球をしたい」。息を吹き返した主将が次戦もチームを引っ張る。
　（吉沢光隆）